春の雪

この街に季節外れの雪が降る春待ち人へ冬のいたずら


桜

風寒み南麻布を横切れば春を待てぬと桜咲き出で


カルガモ

お堀端仲睦まじきカルガモが優しく告げる春の訪れ


モクテルご用心過ぎたる美酒は命取り分かりながらもつい囚われて


六本木交差点【歌始】平成が三十路を迎え晴れ姿街は変われど我は変わらず


雨の紅葉四十五の秋の紅葉は雨に濡れこの身の色はいかに見えるや


Ys for men

手に取りて思い出すのは十六のこころ掴みしモノクロの 人生 みち

ふと思ふ変わらぬことの難しさ変われる人の羨ましくて


原爆ドームヒロシマの燃ゆる熱さに比ぶればけふの暑さは涼となるかな


森タワー

星もなくノイズが響く摩天楼燃える暑さに眠れない夜


周回路宵の口涼しさ求め彷徨えばビルの谷間に風の抜け道