直通運転に伴う通過運賃の取り扱いについて

 

 一昨日より副都心線・東横線の直通運転が開始されました。IC乗車券(PASMO、Suica等)を使って副都心線方面から中目黒乗り換えで日比谷線方面へ向かう場合、東急電鉄(以下「東急」)の区間(渋谷〜中目黒)を経由するにもかかわらず、東京メトロ(以下「メトロ」)の運賃のみで利用できるようになりました。本日、通過運賃を収受できなくなる東急に事実関係を確認いたしました。  

 

 以下は東急の公式見解ということです(回答者:東急お客さまセンター副センター長)。

 

 ・PASMOの規約上、複数のルートがある場合、最低運賃のルートで計算される

 ・東急はこの区間の運賃配分を受けていない  ・運賃収入はすべてメトロに帰属する

 ・PASMO導入時に各社はその不便を了承済みである

 

 この東急の回答から察するに、同様の問題が生じている北千住〜大手町間(スカイツリーラインを利用しても千代田線経由の運賃となる)も、東武電鉄は一切の配分を受けていないということが考えられます。これが事実ならば、直通運転は、メトロへ乗り入れる各社にとって、都心乗り入れという悲願は達成できるものの、運賃面ではメトロのエリアが広がることでもあり、減収を覚悟での直通ということになってしまいます。

 

 当然、事前に経済学上のコスト計算をしたうえで、通過運賃のデメリットよりも直通運転のメリットのほうが大きいという検討があってのことだと思われますが、一般利用者からは腑に落ちない点でもあります。ちなみに、最低運賃が適用されるのはIC乗車券(Suica、PASMO等)を利用した場合のみですので、定期券や券売機で購入した乗車券での利用はキセルとなる可能性があります(渋谷〜中目黒間で社内検札が実施されることは少ないでしょうが、ルールは順守すべきです)。定期券は券面に記載されている経由地のとおりに乗車することが義務づけられています。

 

 以前から私は特別区圏にゾーン制運賃を導入すべきであることを主張してきました。たとえば、山手線内は100円、環7内は150円、環8内は200円といった具合です。SuicaやPASMOというIC乗車券は技術上、ゾーン制運賃を可能にするツールです。今後、利用者にとって合理的かつ明瞭な運賃形態が実現されることを期待したいと思います。

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